since::2008.3.8

ハチ公カフェ

忠犬ハチ公博物館より休止のお知らせ



2023年10月をもちまして、サイトを休止いたします。
いずれ閉鎖しようと考えております。

理由につきましては、以下にご説明いたします。

当サイトは2008年3月8日に開設してより、私が蒐集したハチ公に関する古い資料や、私自身が制作したハチ公の年表を公開しておりました。
その当時は、今ほどネット上で情報を調べることが容易ではなく、ハチ公やその周辺に関しても、決して調査が充分とはいえず、サイト上の資料もいずれ整理したいと考えていたのですが、なかなか時間が取れませんでした。

また、当時はハチ公に関する誤解も多く出回っており、裏付けのないまま定着してしまった説もありました。
私はハチ公の実像を広く世に発信したいと思い、古書を集めて情報を整理し、ネット上に公開していました。
それがこの「忠犬ハチ公博物館」であります。
その当時では、詳細なハチ公の年譜が世の中にはなく(略年譜はあった)、当サイトの詳細年譜は多くの方から「資料として利用したい」とのお声も頂戴しました。
ただし、年譜は林正春氏の「ハチ公文献集」から多く記述を引用しておりましたので、転載は全てお断りいたしました。
(私が制作した略年譜のほうは、引用元明記の上で使用を許可したことが何度がございます。)

しかし、時代はあの頃とは変わり、今では多くの事を詳細にネット上から調べられる世の中になりました。
ハチ公に関する誤解もだいぶ解かれたことかと思います。
多くの人々が、ハチ公の為に働きかけてくれているように見受けられます。
そうした中にあって、資料の整理がままならず、サイトを存続していくのもどうかと数年前より気に掛かっておりました。

また、大きな問題としましては、サイトの記述を無断転載されている、焼き直ししてネット記事などに使用されているという報告も受けましたが、対処する術がありませんでした。
時にはテレビ局から、ハチ公に関する情報や資料の提供を求められることもしばしばありましたが、残念ながら最後まで丁寧にやりとりしてくださった方は一人もありませんでした。
(中国・インドなどの雑誌取材は、拙い言葉でのやりとりになってしまいましたが、最後までとても丁寧にやりとりしてくださいました。今でも感謝しております。)

マナーの問題ばかりでなく、資料を提示する側は、資料を守らねばなりません。記述を改変せず、制作・編纂した人を明記する。先人の研究者へ敬意を払う――単なる「情報」ではなく、研究に携わった人たちの想いを受け取っていることを、忘れずにいたいものです。

今はネットでたくさんのことが検索できます。専門知識を持った人たちとも、容易くつながることができます。
著作権の切れた書物をネット上で閲覧もできます。
私もネットの恩恵にはずいぶん預かりました。たくさんのことを調べてお世話になりました。

しかし近年は、だんだんとネットから離れて、敢えて本から調べるようにしています。辞書を引き比べ、引き続き古書を蒐集しております。
一冊の本にもっともっと向き合いたい、本と直接対話したいという思いが強くなったのです。そうすることで見えてくるものがあると、気づいたのであります。
こうした自分の考えは、人に打ち明けても、今ひとつ相手に響かないこともありました。
時代はあまりにも変わってしまったのです。それでも私は、この昔ながらのやりかたを大事にしていきたいのです。

せっかく蒐集したハチ公の史料、制作した詳細年譜を死蔵するのはしのびないので、なんらかの形(書籍媒体)でいずれ世の中に遺しておきたいと検討しております。

個別に連絡の対応もできず、御返事できなかった方にはこの場を借りてお詫び申し上げます。
長らくのご愛顧を感謝いたします。

ハチ公館長

2023.10




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この場を借りてお詫び申し上げます。現在はきちんと対応いたしておりますので、なにかございましたらお気軽にご一報ください。
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